4/22(土)宇野邦一さんの新刊『土方巽 衰弱体の思想』の発売記念トークライブ、無事終了しました。前半は宇野さんと詩人の藤原安紀子さんの対談でした。
この本を読むことで、土方巽に対する見方が変わった、とは藤原さん。日本人・東北などというようなイメージが強烈すぎて、土方をやや敬遠していたという藤原さんは、宇野さんのテクストを読むと、必ずしもそのようなイメージに囚われる必要はないと改めて認識したそうです。
後半は、長らく土方巽の研究に携わっている國吉和子さんと宇野さんとの対談。國吉さんからは、國吉さんご自身が書きたいことがすべてこの本に詰まっている、と熱く語られます。
印象的だったのはフランスの哲学者・G.ドゥルーズがかつて主張した「子どもであること」「子どものような知覚」と、土方巽の「衰弱体」としての身体は関係があるのか、という國吉さんの質問。
土方巽の著した『病める舞姫』は、まさに「子どもの知覚」によって書かれたはずであり、散文でも詩で小説でもエッセイでもないようでいて、実はそのいずれでもありうるような逆説的な文体が魅力的と、宇野さん。前半も後半も熱く語られました。
宇野氏直筆サイン入り『土方巽 衰弱体の思想』(みすず書房)は、学園坂プレスのショップ「エンコスタ」で近日中に発売します。お得な価格でお買い求め頂けますので、ご期待ください。数量限定につき、ご予約はお早めに!
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