9/1(金)は女性の作曲家ガイドの初レクチャーでした。ご参加された方々12名ほど。小林緑さんのトークは、あっという間の2時間でした。
初日とあってか受講者の皆さんは若干緊張ぎみですが、音資料や生演奏、映像などをみればみるほど、新しい発見に驚かされる新鮮な講義。
ハワイ女王・リリウオカラニの作曲である「アロハ・オエ」や、コンスエロ・ベラスケス「ベサメ・ムーチョ」、エディット・ピアフが歌った「愛の賛歌」(マルグリット・モノー作曲)などのポピュラーな楽曲から、バダジェフスカ「乙女の祈り」、アンリエット・ルニエのハープ曲「小妖精の踊り」、セシル・シャミナード、レベッカ・クラーク、アガーテ・バッケル=グレンダールなどなどのクラシックな楽曲まで、多岐にわたって取り上げられます。
音楽史はともすると3B〜バッハ・ベートーベン・ブラームスのような神話を好みます。なぜ作曲家の歴史は男性中心に記述されてきたのでしょうか。そこには様々な理由があるといいますが、過去には女性名では出版できないという理由から、男性を装って出版した例もあるそうです。現代の日本ではやや考えにくいのですが、そのような風潮が0パーセントかといえば、それは疑わしいのかもしれません。例えば日本において、女性の参政権の歴史はごく最近の出来事と言ってもいい。今でさえ国会議員は男性多数。音楽史におけるジェンダーの問題は、このことと決して無関係ではないでしょう。
さて小林緑さんのレクチャー、次回は11/2(木)の19時〜となります。原則隔月の催行を予定しています。事前お申し込み制となっておりますので、ご参加希望の場合、必ずご予約をお願いします。ご予約は学園坂出版局のHPから。
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